25日発売の「週刊文春」(文藝春秋)が、一刻も早いメジャー挑戦を求めて所属するロッテとの契約更改交渉が揉めに揉めている佐々木朗希投手について、昨年から「日本プロ野球選手会」を脱退していたと報じた。
選手会は労働組合であり、加入は任意ながら、ほとんどの選手は加入しており、若手選手で加入していないのは現在、佐々木投手だけだという。
今オフにオリックスからMLB・ドジャースへとポスティング移籍した山本由伸投手が、3年ほど前から選手会を脱退しており、早期のメジャー移籍を求めている佐々木投手は山本投手に倣ったのではないかとみられる。
こうした佐々木投手の姿勢に対し、選手会関係者は会長の広島・會澤翼捕手が「(佐々木については)名前も聞きたくない」と憤っていたと証言しており、同誌の取材に対し會澤捕手は「先代の方々が必死になって交渉してきてくれたことに対して、ちょっとは恩義を感じてほしい」と、その利己的な考え方に苦言を呈したという。
佐々木投手は、2019年にドラフト1位でロッテ入り。1年目は1軍はおろか2軍での登板もなく、身体作りに専念。2020~2023年はいずれも規定投球回に達しておらず、2022年の129.1イニング、9勝というのが自己最高成績。
通算でも19勝10敗で防御率2.00。防御率こそ高い水準にあると言えるが、まともに1年間を戦えたシーズンはなく、いまだに肉体面の不安が拭えない。
また、25歳未満でのポスティング移籍では、選手の契約金や年俸総額は500万ドル(約7億4000万円)程度に制限され、所属球団への譲渡金は100万ドル(約1億4800万円)程度。
山本投手が、契約金5000万ドル(約74億円)、投手としてはメジャー史上最高となる1年平均2700万ドル(約40億円)での12年契約を結び、オリックスには譲渡金として5060万ドル(約75億円)が入ることを考えると、佐々木投手は25歳を迎える2026年までの3年間で、圧倒的な成績を日本で残すべきなのではないだろうか。
(文/樋口健太郎)