NHKが20日、東京・渋谷の同局で定例会見を行った。
山名啓雄メディア総局長は、SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)から資本関係がない形で新設されたSTARTO ENTERTAINMENTのタレントが『紅白歌合戦』に出場する可能性について、「今の時点では方針を変えておりませんので、新規起用することはできない」とコメントした。
稲葉延雄会長も「被害者補償などの着実な実施が確認できるまで新規出演依頼なし」との方針に「変わりない」と述べた。
そのうえで「旧ジャニーズにいらした方が仮に独立されるっていうようなことがあれば、その方は番組にとって必要かという議論を経て、新しく契約をすることができる。新会社に所属するとしても、新旧両会社が旧ジャニーズの体質から脱却して新しく生まれ変わると我々が確認できた段階で、お示しするガイドラインに同意いただければ、新規に契約することができる。そうでない場合は、できない」と、SMILE-UP.から独立しているタレントのNHKの番組への起用については含みを持たせた。
今月6日、「スポニチAnnex」が、前田耕陽さん、岡本健一さん、高橋和也さん、成田昭次さんという、旧ジャニーズ事務所で1988~1993年に活動した男闘呼組の元メンバーと、青山英樹さん、寺岡呼人さんで構成される6人組バンド「Rockon Social Club(RSC)」が『紅白』へ出場する。岡本さんがSMILE-UP.とエージェント契約していることが枷となっていたが、同契約を解消しフリーとなったことで実現することになったと報じていた。
この報道を受け、旧ジャニーズを熱烈に支持するファン(シンパ)からは「こんな脅迫みたいなやり方で、岡本さんに苦渋の決断をさせたNHKは最低」「これでOKなら、他のジャニーズグループも出せばいいじゃないか」といった声が上がった。
また、旧ジャニーズアンチからも「せっかく、ジャニーズが出ないなら見ようと思ったが、これではジャニーズとズブズブなのと何も変わらない。今年の紅白は見ない」「一時的にジャニーズを抜ければ出場OK?呆れて言葉もない。もちろん、紅白は見ませんよ」といった声が上がっていた。
(文/福田優太郎)