フジテレビの暴挙が止まらない。
■いまだにジャニーズ忖度
まずは、稲垣吾郎さんの『ノンストップ！』出演をめぐり、旧ジャニーズ事務所（現・SMILE-UP.）からの圧力、あるいはフジの同事務所に対する忖度が浮き彫りに。
24日、前日の23日に開催された「第36回 東京国際映画祭」に参加した映画『正欲』（配給：ビターズ・エンド、監督：岸善幸さん、稲垣吾郎さんと新垣結衣さんがダブル主演、11月10日公開）の主演俳優としてレッドカーペットを歩きながら、『ノンストップ！』のカメラを見つけると「（スタジオにある）コーヒーカップの中に入りたい。スタジオに呼んでくださいよ」と語っていた稲垣吾郎さんの姿を放送しておきながら、26日に放送した同映画のインタビューVTRでは稲垣さんの姿はなく、新垣結衣さんと磯村勇斗さんの2人が登場するという不自然な現象があった。
26日の『DayDay.』（日本テレビ系）でも同様にインタビューなど『正欲』のプロモーション動画が放送されていたが、そこには稲垣さん、新垣さん、磯村さんが3人で出演していた。
そして、新垣さんと磯村さんの衣装などから、フジと日テレのインタビュー動画は同じ日に撮影されたものだということは明らかだった。
■社長は顕在化している問題を注視せず
続いて、27日、東京・台場の同局で開かれた定例社長会見での社長の発言の数々。
渡邊渚アナが、7月から入院を含め4ヶ月も休養を取らなければいけない（いまだ復帰には至っておらず）ほどの体調不良となっていたこと。今月、井上清華アナは9日間、小室瑛莉子アナが15日間、いずれも体調不良で長期間の療養が必要になっていたこと。
こうした事実について、港浩一社長は「アナウンサーが体調不良で休むことが増えているのは、コロナ禍以降、少しでも体調に不安を感じたら休むように指導している。アナウンサーのスケジュールは負荷が掛かりすぎないように、細かく配慮して決めている。労働環境に問題が発生しているというふうには考えていない」と発言。
これだけ重度の体調不良者が続出している中、「労働環境に問題ナシ」とはどういうことだろうか。
また、人気絶頂にあったSMAPの冠バラエティ『SMAP×SMAP』における、「公開処刑」とも称された、2016年1月18日の生放送での中居正広さん、木村拓哉さん、稲垣吾郎さん、草彅剛さん、香取慎吾さんの公開謝罪については、「番組制作においては、出演者サイドと制作が相談しながら進める。解散がささやかれた当時の状況を鑑みて、SMAP5人がメッセージを出すのがふさわしいとして決定した」と、まるでSMAP5人の前向きな意思により公開謝罪が行われたかのように発言した。
腐敗した政治家のごとき、すっとぼけ発言を繰り返す人物がトップに立っている以上、フジテレビが令和の時代に多くの視聴者から支持を受けることは難しいだろう。
（文／等々力おさむ）
～ライター略歴～
山梨県出身
かつては某俳優の付き人を務めていた
現在は芸能ネタを中心にライターとして活動中