4日に当サイトで“三浦春馬『天外者』愛に溢れた稀有な存在「終了予定未定」の劇場たち”とのタイトルで、12月11日の封切りから映画『天外者』(配給:ギグリーボックス)を上映し続けている劇場のうち《上映終了予定未定》の劇場について記事を書いた。
「サツゲキ(北海道)」「TOHOシネマズ日比谷(東京都)」「T・ジョイSEIBU大泉(東京都)」「藤枝シネ・プレーゴ(静岡県)」「福山エーガル8シネマズ(広島県)」「福岡中洲 大洋映画劇場(福岡県)」「天文館シネマパラダイス(鹿児島県)」以上7つの劇場が、その条件に該当していたのだが……。
「キネマ旬報ベスト・テン」W受賞も追い風か
8日現在では、さらに「シネプレックス旭川(北海道)」「シネプレックスつくば(茨城県)」「ユナイテッド・シネマ岡崎(愛知県)」「TOHOシネマズニ条(京都府)」「ユナイテッド・シネマ岸和田(大阪府)」「TOHOシネマズなんば(大阪府)」「TOHOシネマズ梅田(大阪府)」の計7劇場も、12月11日から『天外者』を上映していて《上映終了予定未定》へと変更となっていた。
先日の「キネマ旬報ベスト・テン」にて“読者選出日本映画1位”と“読者選出日本映画監督賞”を『天外者』がW受賞したことも追い風になったのだろうか。
ほんの数日の間に、終了予定の劇場が増えたのではなく、《上映終了予定未定》の劇場が倍増したのである。
ご存知のとおり、映画『天外者』は、昨年7月に急逝した俳優の三浦春馬さんにとって最後の主演映画。
上映開始当初は、ミニシアターや小規模スクリーンでの上映が中心という、三浦さんの最後の主演作としては「不遇」とも言える扱いを受けていた。
それが、今や超ロングラン。
そして、まだまだ「追加上映」や「上映期間延長」「再上映」といった動きが増えていっている。
三浦さんの注いだ情熱と魂、それを受け何度も劇場に足を運んだファンの想い、これらが化学反応を起こし、この『天外者』の一大ムーヴメントへとつながっていったのだろう。
いや、つながっていったという過去形は相応しくないか。
これは、現在進行系の話であり、さらなる続きが待ち受けている可能性が高いのだから。
(文/西野麻衣)