16日に、ロッテとのクライマックスシリーズ(CS)第3戦を戦い、10回表に猛攻を浴びせ3-0とリードしながら、直後に4点を奪われ劇的なサヨナラ負けを喫したソフトバンク。
悪夢の大逆転負けのショックも冷めやらぬ中、新たなショックが訪れようとしている。
9回裏にマウンドに上がり、二死二塁のピンチを招きながらも無失点で抑えた守護神のロベルト・オスナが、球団への不信感により今オフに流出する可能性が出てきた。
発端は、17日の「西日本スポーツ」。
同紙では、3-0とリードした10回裏のマウンドに「回跨ぎ」で上がることをソフトバンクベンチはオスナに打診。これを「No thank you(いえ、結構です)」とオスナが断った。その結果、今シーズンはロッテ戦の防御率が7.56だった津森宥紀がマウンドに上がることになり、悲劇の大逆転負けを食らったと報じている。
この記事を引用する形で、オスナ自身がX(旧Twitter)に「???? Excuse me?」と投稿。意味としては「すみません…どういうことですか?」といったところだろう。
推測するに、9回裏に投げ終わった直後のオスナに対し、ソフトバンクベンチは続投の可能性を聞いてみたものの、リードを奪った状況で再度の打診をしてはいないというところではないだろうか。少なくとも、ベンチとオスナの間で意思の疎通ができていなかったことは確実だ。
そもそも、オスナが投げなかったとしても、シーズンでロッテ戦7試合を投げ対戦防御率が1.42だった甲斐野央を行かせなかったのはなぜなのか、ブルペンに残っていた中で最もロッテを苦手としている津森を行かせたベンチの判断は間違っていなかったのかという問題もある。
オスナがまるで自分本位な判断をし、そのせいでチームが敗退したかのような記事が出て、そのソースにソフトバンクベンチが関与していることは確実な状況。オスナが困惑するとともに、心中穏やかでないことも明白。
3年連続のV逸、日本シリーズへの出場も叶わずという結果から、早くもソフトバンクは「あの人もこの人も欲しい」「大補強だ」と躍起になっているようだが、肝心の現有戦力の流出阻止が疎かになっては、元も子もないだろう。
(文/潮崎達至)