鈴木亮平さん主演、黒木華さん、生瀬勝久さん、小日向文世さんらが共演の日曜劇場『下剋上球児』(TBS系、日曜21時~)が15日、放送開始を迎えた。
第1話の視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)は、世帯平均で10.8%、個人平均で6.9%だったことが16日、分かった。
「壮大なスケール、裏切りに次ぐ裏切りのストーリー展開、数々の考察ポイントで話題を博し、今年ナンバーワンのドラマとなることが決定的な、堺雅人さん主演、阿部寛さん、二階堂ふみさん、役所広司さんら豪華キャストが共演の『VIVANT』の直後ということで、比較されるのは可哀想な面もあります。
とは言え、福山雅治さん主演、大泉洋さんがバディ役の『ラストマン -全盲の捜査官-』、『VIVANT』で積み上げた『日曜劇場復活』のイメージを早くも減退させたことは間違いないでしょう。
前クールの最終話視聴率は、多くの場合、次クールの第1話視聴率に大きな影響を及ぼします。『VIVANT』最終話が19.6%だったのに対し、『下剋上球児』は10.8%と半減に近いところまで数字を下げてしまったワケですから。
鈴木亮平さんの主演で言えば、2021年7月期の『TOKYO MER ~走る緊急救命室~』との比較になりますが、こちらは第1話で世帯14.1%、個人8.2%という数字を残しています。第4~6話では世帯で10.1%、10.8%、8.4%を記録しましたが、これはいずれも東京五輪2020の主要競技や閉会式が裏被りしたときのもの。それ以外では14%を割り込んだんは第10話で13.5%を記録した1回のみ。最終話では19.5%を記録する大ヒットでした。
したがって、鈴木さんが数字を持っていないと言うよりも、高校野球を題材にしたドラマという点では2008年4月期の『ROOKIES(ルーキーズ)』(TBS系、土曜20時枠)と重なりつつ、高校生役を演じるキャストの知名度や華という点で大きく見劣りすること、第1話でのストーリー展開が停滞気味だったこと、この2点が大きく影響した結果の10.8%という数字ではないかと思います」(ドラマ批評家)
早くも大ピンチを迎えた印象のある『下剋上球児』。
だが、前クールの『VIVANT』は11.5%でのスタートからどんどん数字を上げていき、最終話19.6%というところまで上り詰めてみせた。
『下剋上球児』の名のとおり、厳しい状況からの下剋上達成となるか、今後の視聴率推移にも注目したい。
(文/木暮雅人)