ジャニーズアイドルグループ「KAT-TUN」の中丸雄一さんが8日、情報番組『シューイチ』に生出演。
「指名NGリスト」の存在などで問題視されているジャニーズ事務所2回目記者会見について、私見を語った。
「全て拝見しましたが、一部の記者さんで暴論とも取れる質問をされたりとか、とても感情的になってしまうところが気になる点ではありました。でも、ジャニーズ事務所的には言いたいことは伝えられたと思います。あと、Q＆Aの時間もおおむねスムーズに行っていて生産性の高い時間だったと思いますが、後で紙1枚（＝指名NGや指名候補の記者名と顔写真が載ったリスト）が発覚したことでちょっと印象が変わってしまった会見だったと思います」と、NGリストがなければ良い会見だったとコメント。
MCの中山秀征さんがNGリストについて質問すると「事務所側も全く関与していなくって、井ノ原くんが『それはなしでしょう。質問は全て答えていきましょう』と言ったけれども、最終的には出てしまった。内容はどうであれ、印象が下がったのは事実かなと思っています」と回答。
さらに「指名NGリストという名前も誤解を招く一因になった」とした。
そのうえで「めちゃくちゃ、本音を言っていいですか」と前置きしつつ「紙1枚の書類が見られた時、世の中がどうなってしまうかは想像がつくはずです。それをわざわざファイルの一番上に挟んで下手から上手に歩くのは不自然で、ちょっとその行動はプロフェッショナルじゃないと言えると思います。それがなければ、この会見って第1の目標は、被害に遭われた方がこの後、どうなっていくのか。社会で見守ってきましょうってことだったと思います。その点に関しては11月上旬に会社が設立します。この事実はめちゃくちゃ前向きな話なのに、紙切れ1枚のことで、そちらの報道はほぼない。それが旧ジャニーズ事務所も『悔しい』というのが本音ではないかと想像します」と、会見の運営を任されていた「FTIコンサルティング」への強い怒りと悔しさを表明した。
被害者補償・救済について具体的なことを明言できたとは言えない会見の、どこが「生産性が高い」のだろうか。
ジャニーズ事務所（17日より「SMILE-UP.」へと改称）と新会社の資本関係、ファンクラブや楽曲・映像などの権利を譲渡するにあたってどれだけのお金がかかり、いかに煩雑な手続きをとらなければいけないか、このあたりを一切語らずして「めちゃくちゃ前向きな話」と言える根拠は何なのか。
指名NGリストの責任についても、作成したFTIコンサルティングが全面的に悪い、ジャニーズ事務所は全く悪くないというニュアンスで語っているが、本当に全く作成に関与していないと言えるのか。仮に百歩譲って、作成には関与していなかったとしても、それを会見当日に持ち込ませたことに対する会見主催者としての大きな責任は免れられるものではないだろう。
中丸さんの発言からは、問題の本質から目を背け、世間の厳しい視線を意図的に他へ逸らそう、今回の場合はFTIコンサルティングへ向けようという必死さが感じられた。
（文／福田優太郎）