4日夜、「2020年 第94回 キネマ旬報ベスト・テン表彰式」が行われ、昨年7月に急逝し200日が経過した俳優の三浦春馬さん最後の主演作『天外者』(配給:ギグリーボックス)の田中光敏監督が「読者選出日本映画監督賞」を受賞した。
無観客ながらライブ配信された表彰式の檀上に田中監督が登壇。
春馬くんの思いが沢山の人たちに届いた
「この作品は生みの苦しみがあって、世の中にどうやって送り出そうかただ一心に考え、沢山の人達の力を借りて世の中に出した作品です」「三浦春馬という最高に素晴らしい役者と出会って、一緒に『天外者』を作り上げ、それによってこういう賞を頂けたんだと思っています」「これは春馬くんにもらった賞だと思っていますし、春馬くんの思いが沢山の人たちに届いた、そういう風に思っています」と言葉を紡ぎ、作品や天国で見守っている三浦さんへの思いを語った。
映画『天外者』は昨年12月11日に、ミニシアターや小規模スクリーンでの上映を中心に公開がスタート。
連日のように全国各地の劇場で満員やグッズの売切れが報告され、いつしか上映するスクリーンの規模も大きくなり、追加上映、上映期間延長、再上映など数々の偉業を成し遂げてきた。
間もなく封切りから2ヶ月となるが、今もなおこれから上映を控えている劇場があったり、新たに上映を決定する劇場があったりと大きな注目を集め続けている。
今回の田中監督の「読者選出日本映画監督賞」受賞が、『天外者』や三浦さんへの注目をますます高め、さらなる偉業への足掛かりとなる可能性もあるだろう。
まだまだ『天外者』からは、まったく目が離せそうにない。
(文/恵和恵)