性加害問題で揺れるジャニーズ事務所が19日、公式サイトで「今後の会社運営に関する方針」を発表した。
と言っても、具体的なことを表明したのではなく、「本日、弊社取締役会を開催し、藤島(=藤島ジュリー景子前社長)が保有する株式の取り扱い、被害補償の具体的方策、社名変更、所属タレント及び社員の将来など、今後の会社運営に関わる大きな方向性についてあらゆる角度から議論を行い、向かうべき方針を確認いたしました」としつつ、「今後、法務や税務その他の論点を精査する所存です。そして改めて、10月2日には、その進捗内容を具体的にご報告させていただきたく存じます」という、ただの先延ばし報告だ。
特に社名変更や被害補償に関しては、一刻も早い対応が求められる部分であり、これを「再発防止特別チーム」の提言からは1ヶ月以上、同事務所の記者会見からも4週間近くの時間を要してようやく方針表明に至るというのは、どういう感覚なのだろうか。
再発防止特別チームが調査報告および提言を行ったとき、あえて巨大プロジェクトである『24時間テレビ』(日本テレビ系)の放送が終わるのを待ってからだったのと同様に、今回の10月2日に方針を表明するというスケジュールが、テレビ各局の10月番組再編が9月中に行われることを見越してのことであることは明白。
会見から10日以上をかけて出した答えが、「さらに約2週間の時間をかけて方針を示します」というものなのだから、開いた口が塞がらない。
(文/福田優太郎)