食品メーカー「ネスレ日本」の元代表取締役社長兼CEOで、現在はビジネスプロデューサーとして「ケイアンドカンパニー」の代表を務める高岡浩三さんが11日、自身のFacebookにてジャニーズ事務所の性加害問題とスポンサー企業、メディアの関係性についてコメントした。
高岡さんは「クライアントサイドにいた私でさえ、ジャニー喜多川氏が元々性癖があってジャニーズ事務所を開設したという噂は、かれこれ20年以上前から噂として知っていた。メディア関係者も絶対私以上に知っていたはず。なぜなら、私が知ったのは業界関係者とメディアだからだ」と、圧倒的な男性アイドルを見抜き、育成する能力を持つジャニー喜多川元社長がたまたま児童・少年への性加害に手を染めたのではなく、そもそもジャニーズ事務所が児童・少年への性加害を主目的とし、男性アイドルの育成は目的を達成するためのエサという位置づけで起ち上げられた可能性に言及。
「私は、ネスレのガバナンスとコンプライアンス規定の観点から、キットカットと言えども一度もジャニーズのタレントをCMや販促に起用しなかった。私からすると、今回のジャニーズ問題はBIGモーター社と損保ジャパンの癒着問題と重なって見える」とし、「今更、ジャニーズ事務所のタレントと契約しないという大手クライアントこそ、この手の問題を知っていたはずだし、知らなかったとしたら恥ずべきことだ。それ以上に、日本のメディアはクライアントの不祥事や人気芸能事務所の問題に蓋をして、事が起こってから白々しく報じる体質だと理解しておくべきだ」と語っている。
高岡さんは2020年3月にネスレの代表取締役社長兼CEOを退任。同月に、元SMAPで「新しい地図」として活動する香取慎吾さんが同社のチョコレート菓子「キットカット」のアンバサダーに就任しており、在任当時に香取さんのアンバサダー起用にGOサインを出していたことは明らか。
現在はケイアンドカンパニーの代表として、様々な企業や団体にビジネス・プロデュースのアドバイスを提供している。
（文／大野ルナ）