ニューヨーク・ヤンキースからFAとなっていた田中将大投手が、13年まで在籍した楽天イーグルスに8年ぶりに復帰することが28日分かったとスポーツ各紙が報じている。
「このところ復帰濃厚と盛り上がっていましたが、ついに決まったかという感じですね。
ソフトバンクに堂々対抗できる?
早くも『田中、則本、岸、早川の最強4本柱が誕生』など楽天ファンはもちろんのこと、プロ野球ファン全体が大きく注目しコメントを寄せていますよ。
これで4年連続日本一のソフトバンクに堂々対抗できるという見方が強いですが、果たしてそんなに盤石かというと、個人的には正直懐疑的に見ている部分はあります。
まず、田中投手については渡米前の13年に24勝0敗という神がかった成績を残し、メジャーでも安定して2桁勝利をあげるなどしてきました。
ですが、日米ではボールもマウンドの高さや固さも、ローテーションのリズムも、何もかもが違っています。
当然、しっかりとアジャストできるように調整を進めるでしょうが、開幕まで2ヶ月を切っている今からで、十分に日本仕様に仕上がるかは不安なところもあるでしょう。
次に、則本投手はかつてのような輝きを失っており昨年、一昨年は5勝止まりでした。この2年では通算10勝12敗と負け越しており、計算できるとは言い難いかと。
それから、岸投手は昨年は7勝0敗と貯金を7つも作りましたが、シーズンを通して投げられた経験がほとんどなく、昨年も一時戦列を離れたように常にケガの不安とも戦っています。今年、ケガなくシーズンを送れればもちろん大きな戦力になると思いますが、どれだけの試合数に登板できるかは未知数ですよね。
最後に、即戦力の大物ルーキーとして期待されている早川投手ですが、プロ野球の歴史の中で期待通りの活躍を初年度から見せたルーキー投手はごくごくわずかです。もちろん、早川投手は完成度が高く即戦力となりうるとも思いますが、ルーキーは使ってみないことには分からないというのも事実ですよ」(スポーツ記者)
自ら兼任監督として采配をふるうことになった石井一久GMとしては、田中投手は相当に心強い存在となってくれると信じているだろう。
だが、開幕前の皮算用が通用しないことも多いプロ野球の世界。
果たして、楽天がどれだけの力を今シーズン見せてくれるのか、開幕を楽しみに待ちたいと思う。
(文/有村和巳)