先月来日、被害者への丁寧なヒアリングを行ったうえで、4日にジャニーズ性加害問題について記者会見を行った国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会。
「ジャニーズ事務所のタレントが絡むセクシャル・ハラスメント被害者との面談では、同社のタレント数百人が性的搾取と虐待に巻き込まれるという、深く憂慮すべき疑惑が明らかになった」「ジャニーズ事務所の特別チームによる性加害問題に関する調査については、その透明性と正当性に疑念が残っています」などの声明を発表したことで、あまりなじみのなかった日本人にも「国連」というものを強い意志と影響力を持つものとして印象付けたことだろう。
しかし、一方で8日に国連がSNSで発信したメッセージではネガティブな印象を生んでしまっている。
「国連広報センター」のX(旧ツイッター)アカウントは8日、「核兵器をOFF 平和をON」の文言とワンタッチで核兵器および平和のONとOFFが切替できる画像を投稿。
この投稿に対し「非核保有国の日本に向けて、核兵器をOFFと呼びかけるなんて、校則を守ってる生徒に『校則を守れよ!』と声掛けする先生くらいに無意味」「ずいぶんと核兵器によって脅かされている平和を軽んじているイラストですね」「なぜ核爆弾が平和に突っ込んでいく構図で画像を作ったのか、理解に苦しむ」など、数多くの批判の声が集まっている。
(文/二宮誠司)