ジャニーズ事務所創業者で前社長のジャニー喜多川さんによる「性加害」に端を発したジャニーズ性加害問題。
未曾有の被害者を生み出したジャニーさんによる性加害はもちろんのこと、元マネージャーも在籍当時に同様の行為に手を染めていたことを自白、複数の元ジャニーズJr.は現在「なにわ男子」の一員として幅広い活躍をみせている大西流星さんによる性加害を告発。
そして、ジャニーズ事務所設立よりも以前に、ローティーン(10代前半)どころか7~8歳の小学校低学年の少年に対し、ジャニー氏が性加害に及んでいたという、昭和歌謡の父と呼ばれる作曲家・服部良一氏の次男で俳優の服部吉次さんによる告発は、同問題の衝撃度をさらに大きくした。
7月25日には国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会が来日、被害を訴えている元ジャニーズ所属タレントから連日、聞き取りを行っており、4日にはその結果を受けての記者会見を行う。
事態を重く見た複数の企業は、すでに決まっていたジャニーズタレントとのCM契約を白紙に戻すなどの動きをみせている。
そんな中、「嵐」の松本潤さんが主演する大河ドラマ『どうする家康』(NHK)は4日、新キャスト13人を発表。そこには、終盤のキーパーソン・豊臣秀頼役としてジャニーズJr.内ユニット「HiHi Jets」の作間龍斗さんの名前があった。
豊臣秀頼は、2016年の大河ドラマ『真田丸』では中川大志さんが演じていた役。当時、中川さんは18歳ながらすでに20本以上のドラマ出演経験があり、大河ドラマもこの時が3度目の出演だった。
一方、作間さんは20歳。当時の中川さんより年齢は上だが、HiHi Jetsのほかのメンバーとともに主演した作品などジャニーズ御用達ドラマ4本を含む5本しかテレビドラマのキャリアがない。
明らかなバーターを、性加害問題の真っ只中に、重要な役どころでねじ込むジャニーズにも、それを認めるNHKにも「頭がおかしい」「大河は完全に地に堕ちた」「NHKは平然と性加害に加担していて、さっさと解体するべき」といった厳しい声が飛んでいる。
NHKは、ジャニーズとともに沈む覚悟ということなのだろうか。
(文/福田優太郎)