日本民間放送連盟(民放連)の遠藤龍之介会長(=フジテレビ副会長)が9日、東京都内で定例会見を行い、ジャニーズ事務所の創業者で先代社長・ジャニー喜多川さんによる性加害問題に言及した。
遠藤会長は「(ジャニーズの)タレントに罪はないし、どれぐらいの被害があるのか分からない。しかも、性被害は告発する権利も、黙っている権利もあり、すべてを暴いていくのは難しい」と語った。
「すでに民放キー局が横並びで足並みを揃え、定例会見において『タレントに問題はない』との見解を示していましたので、民放連が同様のスタンスをとることは想定どおりでした。
ただ、『週刊文春』(文藝春秋)がジャニーズの元マネージャー自身から、ジャニーズ事務所にいた時代に6人の10代男子に対し性加害と言われても仕方ない行為に及んでいた証言をとり、これを記事にした直後ですからね。
『加害者はジャニー喜多川さんだけ』という前提が崩れ、被害者どころか加害者側にいたタレントがいても何らおかしくない状況になった中で、平然と何のエビデンスもないままに『タレントに問題はない』と言い放った神経は理解に苦しみますよ。
ローティーンの後輩らへ対し性加害をしていた疑惑は、人気ジャニーズアイドルグループ“なにわ男子”の大西流星さんが一部で指摘されています。証言しているのは1人ではなく、複数の元ジャニーズJr.ですから、一定の信憑性があると思います。
他にも問題を抱えているタレントがいる可能性は、あまりにも特異な事務所環境を考えれば十分にあるでしょう」(メディアコメンテーター)
性被害は告発する権利も黙っている権利もあるだろうが、性加害は黙っていて許されるものではないだろうし、積極的に暴こうとしないことは加担しているも同然だろう。
(文/福田優太郎)