事務所創業者で先代社長・ジャニー喜多川さんによる性加害問題により、世間から厳しい目を向けられているジャニーズ事務所。
5月26日に「コンプライアンス遵守、再発防止策の確実な遂行を含めた経営体制の改善と強化」を目的として、3人の社外取締役が7月1日付で就任することを発表した。
そのうちの1人は、先のWBCで侍ジャパンのヘッドコーチとして14年ぶり3度目の世界制覇に貢献した白井一幸さんだった。
性加害問題解決に向けての“切り札”として期待がかかる白井さんだが、「週刊文春」(文藝春秋)が7日、役割に相応しくない行動をとっていたことを報じた。
日本ハムのコーチだった時代の2017年に、栗山英樹監督が掲げた「馴れ合いが生まれてしまうためコーチと選手が会食することを原則禁止」というルールを破り、選手を連れての“白井会”なる会を頻繁に行っていた。めったに外食に付き合わない大谷翔平選手を連れていたケースもあったという。
また、今回のWBCでもスター選手らに「サインボール」をおねだりして選手から煙たがられていたという。
さらに、白井さんがテレビ出演した際などに、大谷選手の結婚相手について質問が及ぶと「うちの娘って言いたいところ」と冗談を飛ばしていたが、白井さんは20年以上連れ添った前妻を裏切り現在の妻と2006年頃から不倫関係に。この不倫が2013年に家族の知るところとなり、2015年から離婚調停が行われ2021年に離婚成立。2女1男の子どもの親権は前妻が持つことになっているのだという。
白井さんのこうした経歴を知った上でジャニーズ事務所が社外取締役に選定したのであれば、「性加害などトラブルの再発防止」のためではなく「トラブルをいかに有耶無耶にしてやりすごすかの指南役」として求めたのではないかと見られても仕方がないところ。
ジャニー喜多川さんとは別に、『24時間テレビ』でメインパーソナリティを務めるジャニーズアイドルグループ「なにわ男子」の大西流星さんにも性加害の疑惑が一部で伝えられているが、白井さんの社外取締役就任は大きな追い風となるかもしれない。
(文/福田優太郎)