12日放送の『ひるおび』(TBS系)が、テレビの腐敗を証明した。
恵俊彰さんがMCを務める同情報番組では、番組冒頭に「Newsワードクラウド」として、その日に放送のニュース、情報番組が扱う話題をAIが先どり分析した結果を表示する形式をとっている。
Newsワードクラウドでは、扱われる頻度の高い話題のワードが、より大きく目立つ状態で表示される。
例えば、WBCの開催期間中は「WBC」「侍ジャパン」「大谷翔平」「ヌートバー」「ペッパーミル」「サヨナラ二塁打」「村神様」など、WBCに関連するワードが軒並み大きく表示されていた。
そんなNewsクラウドだが、12日に表示したものは「中学教師」「広島サミット」「殺人容疑」「落雷」「大谷翔平」など。11日に「文春オンライン」(文藝春秋)が報じたことで複数のネットメディアが追従した、西武・山川穂高選手の“強制わいせつ致傷”疑惑に関連するワードは1つも見られなかった。
これは『ひるおび』がAIを恣意的に操作したということではなく、12日に放送されるニュースや情報番組が山川選手の問題を全く報じず、半ば“もみ消し”ていることを示している。
捜査の進展を待っている段階であっても、連日のようにWBC関連の報道がなされている中で、WBCでも活躍した山川選手の醜聞を全く報じないというテレビのあり方には多くの疑問の目が向けられている。
(文/潮崎達至)