16日、日本ハムは本拠地・エスコンフィールドHOKKAIDO(北広島)で行われた西武の試合に、2-6で敗れ借金が今シーズン最多の6となった。
日本ハムは6回まで、西武・エンス投手にノーヒットノーランに封じられながらも、7回以降はチャンスを作り逆転の機運が高まっていたが、9回表に石川直也投手が2本の安打と死球で溜めたランナーを、2つの暴投で全員生還させるという珍プレーをしてしまい万事休すとなった。
もちろん暴投をした石川投手の責任は多分にあるだろうが、投球を受けていた宇佐見真吾捕手の能力にも目を向けるべきだろう。
石川投手はこの日までに4試合に登板し、1度も暴投はなかった。
また、日本ハムは16日の2つを含めて、今シーズン5つの暴投を記録しているが、このうちの4つ、実に80%が宇佐見捕手がマスクを被っている際のもの。
今月5日、玉井大翔投手がロッテ相手に2ラン暴投をしてしまったときも、マスクを被っていたのは宇佐見捕手だった。
なお、他球団に目を向けると、オリックスが12球団トップの9暴投をこれまでに記録しているが、これは9つすべて、つまり100%が森友哉捕手がマスクを被っていたときのものである。
捕手出場が8試合で9つだから、現状、宇佐見捕手をはるかに凌ぐ「暴投防止できない率」を誇っている。
しかし、これだけ明らかな数字が出ていながら、日本ハムの新庄剛志監督やオリックスの中嶋聡監督は宇佐見捕手、森捕手の捕手出場をさほどためらっていないように見受けられる。
意外と「暴投防止できない率」は無視されがちな指標なのかもしれない。
(文/有村和巳)
~ライター略歴~
静岡県出身
大学までは野球部で白球を追いかけていた
今は野球を中心にスポーツ全般の記事を執筆している