現地時間の21日(日本時間22日)、アメリカフロリダ州マイアミのローンデポ・パークで行われたワールドベースボールクラシック(WBC)決勝戦、日本-アメリカ。
アメリカに先制点を許しながらも、直後に村上宗隆選手のホームランなどで逆転。
さらに岡本和真選手のホームランで追加点を上げた日本は、今永昇太投手、戸郷翔征投手、高橋宏斗投手、伊藤大海投手、大勢投手、ダルビッシュ有投手と6人の継投でアメリカ打線をソロホームラン2本による2点のみに封じ、最終回のマウンドには指名打者を解除して大谷翔平投手が上がった。
そして、最後の場面は大谷投手が、ロサンゼルス・エンゼルスの同僚であり兄貴と慕う、MLBで3度のMVPに輝いているスーパースター、マイク・トラウト選手と対決。
2021年にMVPに輝いた大谷投手とのMVP同士の対決は、3ボール2ストライクのフルカウントから大谷投手が投じた鋭い曲がりのスライダーに、トラウト選手のバットが空を切り三振。
3-2で日本が勝利し、14年ぶり3回目となるWBC制覇。
最後の場面だけでも、漫画を現実にしたかのようなスーパーMOVIEなのだが、今大会の日本代表=侍ジャパンの歩みを振り返ると……。
開幕戦となった中国戦で、日本は裏攻めかつ先発は大谷投手。その結果、日本代表のオープニングのワンプレーは大谷投手が投じた1球。
最初の1球と最後の1球、これをこんな世界的イベントで同じ投手が担当することなど、後にも先にもこれきりかもしれない。(3年後に再び達成してしまう可能性があるのが大谷選手の底知れなさだが)
また、準々決勝ではダビド・フレッチャー選手(イタリア)、準決勝ではパトリック・サンドバル投手、決勝では先述のトラウト選手。侍ジャパンが対峙してきた強豪国には、次々と大谷選手のエンゼルスでの同僚が現れるというのも出来過ぎたシナリオだったと言えるだろう。
あぁ、最高すぎたSHO TIME THE MOVIE。終わってしまったことが何とも寂しく、早く続編を見たい気持ちが強い。
(文/米須琢磨)