「第46回 日本アカデミー賞」の正賞15部門の優秀賞と新人俳優賞が23日発表された。
妻夫木聡さん主演、窪田正孝さん、安藤サクラさんらが共演の『ある男』（監督：石川慶さん）が最多12部門で13の優秀賞を獲得した。
『ある男』に次ぐ10部門で11の賞を獲得したのは、大泉洋さん主演で有村架純さん、目黒蓮さんらが共演の『月の満ち欠け』（監督：廣木隆一さん）。
3番目に多い賞を受けたのは、吉岡里帆さん主演で、中村倫也さん、柄本佑さん、尾野真千子さんらが共演の『ハケンアニメ！』（監督：吉野耕平さん）だった。
「大手映画専門サイト『映画.com』、ここでのレビュー（口コミ）評価が必ずしもこうした表彰につながるというものでもありませんが。
『ある男』は平均で3.7点、『ハケンアニメ！』は4.0点と高い評価を受けています。
一方で『月の満ち欠け』は3.3点しか取れておらず、『世界観が気持ち悪い』『小説の時点でかなりご都合主義な“生まれ変わり”乱発だったが、映画では改変している部分がますます意図しないホラー感を増幅させていて、ここ数年で見ても指折りの駄作』など低評価がかなり見られます。
にもかかわらず、10部門11の賞を獲得ですよ。大泉洋さん、有村架純さん、目黒蓮さんらの俳優表彰はまだしも、この作品に優秀監督賞や優秀脚本賞を与える日本アカデミー賞は、権威を高めようという考えはきっとないんでしょうね」（メディアコメンテーター）
日本アカデミー賞が有名無実化していることが叫ばれて久しいが、根本的な見直しをする気はさらさらないようだ。
（文／門田智之）