ソフトバンクから海外FAを使ってニューヨーク・メッツに移籍した、プロ野球選手の千賀滉大さん。
千賀さんが5日、自身のツイッターを更新しポスティングシステムに対する持論を展開。ちょっとした炎上騒動となっている。
千賀さんはまず、「自分自身に対しての勝ち負けや成績、ほんとに関係ないというかシーズン中に自分の成績を見返すとかも無くなりました」「勝っても負けても僕のメンタルが浮き沈みが起こることはなかった」「ほぼ寝れずに試合に投げにいくことすら増えてきていました」と、ソフトバンクの投手としてプレーしていたここ数年での自身のメンタルについて説明。
そのうえで「それがなぜ起きたか。ポスティングを5.6年前からお願いしていてそれを断られるところまでは普通に理解はしていたんですが、そこからのなぜダメなのかという話までになった途端、時間が合わない、忙しい(などの)理由で最終的なミーティングすら行ってもらえず、それを言われた瞬間に何かが切れるものがあったのは事実です。だから今の僕は今だに(正しくは未だに)なぜポスティングがダメなのか本当の話すら理解してないです」「防御率0点台を3、4年連続だとか、WARが、8.0、9.0を何年連続だとか、無理難題を与えてもらってそれに達せれない自分が悪いのでそう思えばもっと前向きに野球に取り組めると思います」「成績は関係ない、ホークスで長くして欲しいだけ、とだけ言われその理由を聞けるミーティングにまで辿り着けず気持ちが宙ぶらりんになってしまいました」と主張。
球団批判、フロント批判と捉える以外に解釈のしようがない主張をしたうえで、数時間後に千賀さんは「僕とフロントが仲が悪いとかそんなことは無い」「僕は育成で取ってもらったこと、チームメイトがこれからもホークスで頑張るのしっている人間です」などと謎の弁明?をしている。
「ポスティングシステムは1998年に、FA権を持たない選手が海外リーグへ移籍することを所属球団が容認した際の取り決めとして『日米間選手契約に関する協定』により創設されました。
現在の仕組みでは、海外FA権を取得するまでにかかる年数が長すぎるという選手側のデメリット、FAでメジャー移籍された場合は国内移籍とは異なり金銭補償や人的補償がないという球団サイドのデメリット、この2つを救済する側面も持っています。
ただしポスティングは、好き勝手に選手が主張できる『権利』ではなく、あくまでも選手側のポスティングを使ってのメジャー移籍希望を飲むかどうかの決定権は球団側にあります。
ソフトバンクは、ハッキリと『長くいてほしい』と言っていたようですし、千賀投手がソフトバンクに居続けてくれることにより発生する、優勝への期待値上昇、グッズの売上などの様々なメリットとポスティング移籍を容認した際に発生する譲渡金などのメリット、どちらがより大きなメリットなのかを比較検討したうえで『ポスティングはダメ』と言っていたに違いありません。
そんなことは少し考えを巡らせれば分かることですし、認めないことが悪であるかのような千賀投手の物言いは失礼かつ卑劣ではないかと思いますね。
また、『無理難題を押し付けてくれ』と言ってたみたいですが、オリックスの山本由伸投手のように、『誰もが認める圧倒的な数字を1年でも残してみせて、それから言えよ』とのツッコミが多数聞こえてきていますよ。
千賀投手は、確かに一流の投手だとは思いますが、実際問題、先発投手として0点台はおろか1点台の防御率を記録したのも2022年シーズンが初めてでしたから、要求する前に結果で示してほしかったですね」(スポーツコメンテーター)
いくら「球団との関係は良好」と口先だけでアピールしてみせても、千賀さんが10年以上に渡り自身を育て続けてくれたソフトバンクに対し「後ろ足で砂をかけた」という印象を拭い去ることは難しそうだ。
(文/潮崎達至)