17日発売の「週刊文春」(文藝春秋)が、前号に続きジャニーズ事務所の激震について報じている。
長年、ジャニーズ事務所をプレイヤーとしても裏方としても支え続けてきた滝沢秀明さんが退社、さらには人気絶頂の“キンプリ”こと“King&Prince”から、平野紫耀さん、岸優太さん、神宮寺勇太さんの3人が脱退することになった背景として、彼らとジャニーズ事務所社長の藤島ジュリー景子さんとの間に深い確執があったという。
前号掲載後すぐに、ジャニーズ事務所は文春に対し法的措置を検討していると公表。
そのことについて、今号の週刊文春でも「社会的評価が著しく低下して名誉が毀損され、このような冷血な経営者の会社には所属又は入社したくないと考えるタレント候補又は従業員候補も生まれ、通告会社らの今後のタレント育成や従業員採用といった業務にも重大な支障が生じる」といった全4枚の通告書が、ジャニーズ事務所の代理人弁護士から届いたと触れているのだが。
週刊文春はこれを意に介さず、今号でも継続してジャニーズ事務所の禁忌に鋭く切り込む内容を記している。
特に、キンプリの平野さんが、心酔していた「ジャニーさん」ことジャニーズ事務所の前社長であるジャニー喜多川さんの死後、海外での活躍という目標を失い、揺れる心情をジュリーさんに伝えようとコンタクトを試みたことについて「ジュリーさんはドタキャンを続けた末に、平野に『仕事の話なら5人で来なさい』と告げた。ようやく面会が実現したが、彼女は『私のこと嫌いなんでしょ』『あなたたちなんか知らない』と言い放ったという」との事務所関係者の話を再掲している点に注目したい。
ジャニーズ事務所が前号の週刊文春で最も問題視したのは「ジュリー社長の冷血ぶり」を強調する部分だったことは間違いない。
それにもかかわらず、あえて再掲をしたということは、文春はジャニーズ事務所との全面戦争に発展しても構わないという覚悟があり、ジュリーさんをトップとするジャニーズ事務所の現体制にあまり怖さを感じていないことの証左とも取ることができる。
今号の週刊文春では、ジュリーさんの冷遇によるストレスが平野さんの肉体も精神も蝕み、帯状疱疹という形として露わてしまったのではないかとほぼ指摘している記述も見られる。
法的措置の検討、というカードを前にしても全く怯む様子を見せない文春に対し、ジャニーズ事務所は次にどんなカードを出してくるのか、今後のバトルの行方からますます目が離せない。
(文/川村隆二)