11日に行われた第99回全国高校サッカー選手権の山梨学院と青森山田による決勝戦は、90分そして110分を戦いきっても2-2のスコアのままPK戦へともつれ込み、山梨学院の熊倉選手が中学時代にチームメートだった青森山田の安斎選手のシュートをセーブするというドラマチックな展開もあり、山梨学院が11大会ぶり2度目の頂点に立っていた。
両チームの素晴らしい戦いぶりに多くの称賛の声が溢れる中、14日配信の「AERA.dot」(朝日新聞出版)が“これも戦術?高校サッカー決勝戦で“違い”が浮き彫りになった監督の「マナー」”とのタイトルで両チームの監督のこれまでの実績や戦略、試合に臨む姿勢などを報じている。
マナーとは別に感染リスクの面でも…
「AERAさんの記事では、決勝戦で注目を浴びた青森山田の黒田剛監督の行動についても触れられています。
相手である山梨学院の選手がスローインをする際に、その進路を妨害するように前に出たり、ピッチの外に出たボールを山梨学院の選手に渡さず取りづらい方向に転がしたりしているように見えた動き、それからピッチで唾を吐いていた行為などです。
実際にテレビなどで試合を観戦していた方からは『選手がボールを取りに来ていたのに、遠くへ転がす姿を見て唖然とした』『プロの監督ならここまで問題にならないけど、高校生スポーツは違う。子供たちに教える側の指導者であり教育者の1人な訳で、マナーを教える側の人。あれはない』といった指摘が多く出ています。
唾吐きについては、コロナ禍の今だとマナーとは別に感染リスクに対する考え方にも疑問符が付くのではとも思いますね。
いずれの行為も、プロであっても褒められたことではないですし、指摘が出ているとおり学生スポーツの“指導者”“教育者”としては残念としか言いようがないのではないでしょうか」(スポーツ記者)
試合の勝敗とは別にマナーや心がけという部分でも、青森山田の黒田監督は負けていたのかもしれない。
だが、名将と呼ばれる黒田監督なら、これまで幾度となくそうしてきたであろうとおり、負けから多くを学び、さらなる名将として進化を遂げてくれるのではないだろうか。
(文/樋口健太郎)