「文春オンライン」(文藝春秋)が8日、《「メジャーの時から使っていた」日本ハム元球団代表が“新庄剛志の薬物使用”を認めた》の見出しで記事を掲載。記事内の「小見出し」には《「覚醒剤成分の検出」との衝撃的な報告》ともある。
一見すると、まるで現在日本ハムファイターズで“ビッグボス”としてチーム再建に向けて日々様々な取り組みを行い、明らかにチームの雰囲気を変えてきている新庄剛志さんが、現在進行形やごく最近に違法薬物に手を染めていたのかと思わせるものだが……。
薬物云々の話は今から16年前の2006年、新庄さんが日本ハムの現役選手として最後のシーズンを過ごしていた時のこと。
2006年から日本のプロ野球(NPB)ではドーピング検査がスタート。その初年度、抜き打ち検査の対象となった新庄さんの尿検体から興奮剤が検出。成分が覚醒剤に近いところもあったようだが違法薬物でもなく、当時はNPBでも禁止されていなかった。(2007年からはNPBで禁止薬物に指定)
当時、新庄さんはチームから経緯を聞かれ「身体がだるい時に疲労回復のためにサプリメントを飲んでいた。メジャーにいた頃から時々使っていた。成分に違法・違反の可能性がある物質が含まれているとは知らなかった」と説明。(将来的な)禁止薬物の可能性を指摘されると「不注意でした。申し訳ない」と答え、以降は使っていなかったようだ。
違法薬物でも禁止薬物でもなかったため、当然ながら警察沙汰となることもなく、NPBからも処分されることのなかった過去の話。
それを今になって、思わせぶりな記事タイトルや記事内の見出しで煽っているともとれる文春の記事には「なにをいまさら」「あからさまなビッグボス潰しのサゲ記事。誰に頼まれてこんなクソ記事を書いてるんだ?」「文春もどこかのスポーツ紙みたいに、釣り記事を平気で掲載するレベルにまで落ちぶれたのか」など厳しい意見が散見される状況となっている。
(文/潮崎達至)