SNSを通じて、コーチが部員である高校生を暴行する様子の動画が拡散された、熊本県八代市にある秀岳館高等学校サッカー部の暴力問題。
その後、サッカー部員11人が顔出しで謝罪する動画を「【公式】秀岳館高校サッカー部」のツイッターアカウントが公開。サッカー部の監督や校長をはじめ、大人が全く登場しない動画に対しては、「暴力をふるったコーチの問題なのに、なぜ子どもに謝罪をさせるのか」「大人は隠れてないで早く説明しろ」など、さらなる批判が殺到。
その後、この謝罪動画は「学校や監督、コーチに対して迷惑がかかる形になってしまい削除の運びとなりました」などのコメントを添えて削除された。
そして、一連の問題について25日朝、秀岳館サッカー部の監督が加藤浩次さんがMCを務める情報番組『スッキリ』に出演。騒動を謝罪しつつ「生徒へのメンタルケアとしての面談」「ネットリテラシー研修」について語った。
「当然、一刻も早く大人が説明をする場を設ける必要がありましたので、週明け早々に行動したという点だけは正しい判断だったかもしれません。
ですが、熊本県の学校での問題に関して、わざわざ東京のテレビ局に足を運んで説明したことについて『なぜ東京に来ないといけないの?』『生徒へのケア面談するなら早い方がいい。地元のテレビ局から全国ネットに乗せてもらって謝罪や説明をしておけばそれができたのに、スッキリに出る必要はないだろ』といった指摘が出ています。
また、『ネットリテラシー研修』を行うというのは、生徒が暴行動画を拡散したこと、謝罪動画を拡散したことについて注意をするニュアンスが感じられますので、『そもそも、暴力をしたコーチが悪いだろ』『暴行動画を拡散しなければ、この問題は闇に消えていたんだから、そこを注意するのは間違ってる』『謝罪動画が完全な生徒の判断だけで拡散したような言い方してるけど、そんなことありえない』と新たな批判を集めていますね」(メディア記者)
生徒の過失を強調するために、わざわざ東京へ。そんな『スッキリ』しない印象を与える謝罪だったようだ。
(文/樋口健太郎)