21日に地元放送局が報じた、熊本県八代市にある秀岳館高校サッカー部の寮で起こった、男性コーチによる生徒への暴力。
動画が拡散され、瞬く間に全国区のニュースとなった。
この件に関し秀岳館高校サッカー部が22日、公式ツイッターを更新。「【秀岳館サッカー部選手から皆様へ】今回の件で自分達選手が今思っていること、感じていることを聞いてほしいと思います」とのコメントとともに、選手である高校生だけが映っている動画を公開。
動画内で生徒が語っている内容は「原因はコーチをバカにするよう発言をしてしまった自分たちにある」「暴力が日常茶飯事になっているという報道は完全な誤り」といったものなのだが……。
「動画には当該コーチを含め、先生や寮のスタッフなど大人は誰1人出て来ません。生徒たちが自分たちの意思で動画の配信を決めたことを印象付けるものです。
ただ、配信を行っているのは高校のサッカー部の公式アカウントですから、当然大人がアカウントの管理をしているはずですよね。
そうした背景もあって、『大人が子どもにこんなことを言わせてるんだな』『なんだか宗教じみているし、大人がきちんと説明しないのはおかしい』『生徒に挑発されても、大人が無抵抗の子どもに暴力をふるったら絶対に許されないだろ』『暴力が日常茶飯事でなくても、今回、大人がかなりの力を込めて子どもを蹴りつけていたことは変わらない』『この高校がだいぶおかしな教育をしていることの証明』など、多数の否定的なコメントが集まっていますよ」(スポーツコメンテーター)
子どもだけに火消しをさせようとする学校教育、生徒たちを顔出しで動画配信してしまう学校教育。虐待や脅迫とも受け止められかねないことを平然と行ってしまう体制に底知れぬ戦慄を禁じ得ない。
(文/永野正道)