数々の作品に「トレパク」の疑いを持たれ大炎上中のイラストレーター・古塔つみさん。
文化庁から「不正商品撲滅」の看板としてお墨付きを得てもいる古塔さんは、現在、中国で個展が開かれている真っ只中(20日まで)である。
文化庁としては、反面教師的に古塔さんを選んだつもりはなかったのだろうが、なんとも皮肉な状況になったと言えるだろう。
古塔さんにはこのたび、日本写真家協会会長である野町和嘉さんの「雨季のウユニ塩湖」の写真を無断使用した疑いが浮上。
野町写真事務所へ問い合わせをしたところ「(女性がピースサインをしているイラストにおいて)背景の雲の形状や位置も写真とぴったり重なり」「無断でトレースされたもの」との見解を聞くことができた。
また、「古塔つみ氏サイドからは、許諾に関する問合せ等はございません」と、イラスト制作時から今日までの間に連絡がないということや、野町さんは日本写真家協会会長であるとともに、日本写真著作権協会の副会長も務めているため「無断使用(複製権の侵害)に対しては、厳しく対応すべきだ」と考えているとの話も聞くことができた。
古塔さんは3日に自身のツイッターで「クライアントワークは全てオリジナル作品」との声明を出していたが、日本写真著作権協会の副会長にケンカを売るようなトレースをしていた可能性が非常に高くなっているというワケだ。
古塔さんから前言撤回や新たな声明発表が近くあるだろうか。
また、古塔さんがキービジュアルを手掛けた「YOASOBI」は、一連の騒動についてこれまで何も語っていないが、このままでは風評被害を受けてしまう可能性は否定できない。こちらも今後どのような動きを見せるのか注目である。
(文/川村隆二)