11日、北京五輪のスノーボード男子ハーフパイプ決勝が行われ、ソチ、平昌と2大会連続の銀メダルを獲得していた平野歩夢選手が金メダルに輝いた。
決勝は12選手が各3本の演技を行い、3本のうち最も点数の高い演技で競い合うシステム。
平野選手は2本目終了時点で1位に0.75点差という僅差の2位。そこから、最終滑走では平野選手にしかできない演技構成を一切の隙も見せずにやり遂げ、見事に栄冠を掴んだのだが……。
その裏では2つの事件が起こっていた。
「まず、同種目を生中継したNHKの絶妙すぎるタイミングに多くの疑問の声が出ていましたね。
平野選手は予選を1位通過していましたので、滑る順番は一番最後。優勝を手繰り寄せた最後の演技も当然ながら一番最後だったんです。
11選手までは問題なく放送されていたんですが、肝心の平野選手がさぁ滑り始めるぞというタイミングでNHKからまさかの“サブチャンネル”切り替えのお知らせが。
普段から“サブチャンネル”切り替えに慣れている方であれば問題なかったでしょうけど、不慣れな方は切り替えがうまくできずに『平野選手の最高の演技の瞬間だけ見られなかった』と嘆きの声を上げる結果となってしまったんですよ。
そして、もう1つは、平野選手に対する採点です。
実は、平野選手が最高得点を記録した3本目の演技と、わずかに2位に甘んじた2本目の演技の構成内容は全く同じだったんです。
解説者が『現在、人類に可能な最大限の難度の構成』と語った演技を平野選手は2本目の時点で大きなミスなく滑り切っていたというワケです。
それにも関わらず、最終滑走でより完璧な演技を見せなければよもやの2位に終わってしまう点数をつけられていたということで、平野選手自身も優勝後のインタビューで『2本目の採点に納得していなかった』『怒りのようなものを感じた』と言っていました」
大事件2つをよそに、最後の最後に大逆転で金メダル獲得という感動のシーンを生み出してくれた平野選手には、ただただ脱帽である。
(文/樋口健太郎)