昨年の大晦日に開催され、一部の試合はフジテレビ系で地上波生放送された格闘技イベント「RIZIN.33」。
生放送ではなかったものの、今や最も注目を集めているのは総合格闘家かつプロレスラーであり炎上系YouTuberでもあるシバターさんと、元K-1ウェルター級王者・久保優太さんの一戦。
下馬評を覆すシバター選手の見事な一本勝ちで、もともとメインカード以上の感動を得られたとの評価すらあったのだが……。
「久保優太さんの義兄がツイッターで勝手に、台本ありのヤラセをシバターさんが持ち掛けていたのだと暴露したところから事態は急変しました。
久保さん自身も『嘘をつく人生は嫌だな。正直者が馬鹿を見るのか』と意味深なコメントをツイッターで発し、シバターさんが『台本なんかあるわけない。万が一あったとしても、そんなヤラセに乗る方がおかしい』と主張。
そこへ、青汁王子こと起業家の三崎優太さんがなぜかこの騒動に便乗。三崎さんのYouTubeで久保さんが電話出演し、ことのあらましを白状。
ついにシバターさんはヤラセを認めつつ、『久保さんは格闘家としての再起は不可能だから、YouTubeでのパチンコ対決で復活しよう』と提案するというお得意の流れになりました。
『RIZIN.33』に出場していた扇久保博正選手や、久保さんのコーチである宮田和幸さんは『格闘技を侮辱したシバターを許せない』と怒りをあらわにしているわけですけど、どうにも違和感だらけですよね。
そもそも、ここに至るまでに肝心のRIZINサイドは、この件に関し公式なコメントをしていません。
RIZINとしても、こういう事態になる可能性は折り込み済み、なんならシバターさんとそういった部分についても水面下で話し合っていた可能性もあるでのはないかと。
真剣勝負をひたすら追い求めても、圧倒的な集客力のあるスター選手や対戦カードが作れず行き詰まりを感じていたRIZINが、禁断の果実に手を出した可能性だってゼロではないですよね。
それから、なんだか被害者然とした扱いになっている久保さんですが、そもそも本気で格闘家としてこれからもう一花咲かせようという気があったのでしょうか。
ヤラセの提案に、追い込まれて乗ってしまった、というテイで被害者を演じ、自分のYouTubeチャンネルですぐに謝罪動画を上げずに、第三者である青汁王子からの突然の電話で渋々答えたという形をとることで、露骨さを下げて『アクセス稼ぎだ』と後ろ指をさされる可能性を排除しつつ、世間の注目がピークに達したところで満を持して自身のYouTubeチャンネルで何らかの動画を上げて大量の広告収入を得る、こんな筋書きができているような気がしてなりません。
言わば久保さんは、シバターさんと結託して炎上系YouTuberとしての足場固めのためにRIZINを利用したのかもしれません。
そして、RIZINとしてはしばらく泳がせつつ、この対戦カードだけが特殊であると主張し、シバターさんと久保さんを切り捨てれば、ガチンコ勝負という要素を保ちつつも一定の話題性によってRIZINの知名度と注目度アップにつながると割り切っているのではないでしょうか」(メディア記者)
木を見て森を見ず的な世間の視線を活用した、台本を隠すなら台本の中という可能性もなくはないかも。
(文/樋口健太郎)