1日、歌手で俳優の黒沢年雄さんが自身のブログを更新し「紅白歌合戦は理解に苦しむ最悪の歌番組だった」「殆ど知らない曲が大ヒット」「ヒット曲はその時代を反映し思い出に浸る…郷愁が全く無い…」などと、大みそかに行われた『紅白歌合戦』(NHK)をこき下ろす内容を綴っている。
「これには多くの方が反論コメントを寄せていますね。
誹謗中傷問題に通ずるあの力
『義務ではないのだからそんなに無理してまで見なければいいのでは?』『今回の紅白は無観客ということもあると思うが変な演出もなく、ここ数年の中では一番落ちついて良かったと思う』『人にはそれぞれの感想があって当然の事ですが、このような最悪という明確な理由がないのに番組批判をしてまでブログに載せる理由は全くないと思います』といった具合です。
中には『3時のヒロインの体型批判のときもそうだけで老害まっしぐら』と辛辣な言葉を浴びせるものもありました。
それから『北島三郎さんみたいに、若い人もいい詩を書いたり素晴らしい歌声だねえ、と素直に褒められる人もいれば、黒沢さんみたいに、若い奴の詩や歌は絶対認めねえ、みたいな人もいる』『さぶちゃんは、懐が深い。やはり大物だと思いました』と黒沢さんと北島さんを対比してのコメントも見られましたよ」(メディア記者)
昨今大きな問題となっている誹謗中傷問題。
そのほとんどが、それぞれが違う個性や感性を持っていることを受け容れない「寛容力の乏しさ」から来るものだろう。
言われた相手のことを思いやり考えた上の愛のある言葉ならいいが、自分が思ったことをよく考えずにSNSなど不特定多数の人が見られる媒体に書き殴ってはいないだろうか。
「老害」などと失礼な言葉を用いるのはもってのほかだが、寛容力の乏しい発言をすれば当然それで相手を傷付けたり怒りを買うことがあるのも紛れもない事実。
自戒も込めて、今より少しでも寛容力を持てるように意識していく社会になっていけばと願う。
(文/窪田翔吾)