
2026年のキャンプ前から、広島東洋カープの中心にあり続けた「ゾンビたばこ」問題が、戦力外の第二弾に広がるのではないか、という見方が出ている。
名前が挙がるのは、外野手の久保修と捕手の清水叶人だ。いずれも球団からの発表はなく、使用の事実も確認されていない。
発端は今年1月27日、当時選手だった羽月隆太郎氏が、指定薬物エトミデート(通称ゾンビたばこ)を使用した疑いで逮捕されたことだった。球団施設への捜索も報じられ、起訴を受けた球団は2月24日付で契約を解除した。羽月氏は5月、医薬品医療機器法違反で有罪判決を受けている。公判では「周囲にも同じように吸っているカープの選手がおり、大丈夫だと思った」と証言した。
その後、羽月氏はSNSや配信で、自分を含めて6人が同じ売人から購入していた、という趣旨の発言をしたと伝えられている。5月29日には、あるファンが「好きな選手並べただけですけど」と前置きして「久保、田村、矢野、小園、清水」と書いた投稿を、羽月氏がリポストした。姓だけの列挙で、本人が関与を認めたわけではない。それでも「自分以外の5人を示唆したのではないか」との解釈が広がり、ファンの間で名前が一人歩きした。
9月、矢野雅哉と前川誠太が同法違反容疑で書類送検された。小園海斗、矢野、田村俊介は、薬物を譲渡した男性らと同席する写真が週刊誌で報じられていた。球団は10月1日、小園、矢野、前川、田村の4人に来季契約を結ばないと通告した。鈴木清明球団本部長は、使用した事実は確認できていないとしたうえで、「球団との信頼関係を築くことが難しい」と説明している。4人は使用を否認し、現役続行を希望している。
これでチームを去ったのは、契約解除の羽月氏を含めて5人になる。羽月氏の「6人」という数字をそのまま当てはめれば、処分されていない選手がまだいる、という計算が成り立つ。一方、リポストされた5人は久保、田村、矢野、小園、清水で、前川は入っていない。書類送検された前川を別に数えれば、未処分は2人になる、という読み方も出ている。
カープに在籍する久保姓は久保修、清水姓は清水叶人だ。SNSなどによると、週刊文春(文藝春秋)が7日の電子版で、まだ処分を受けていない野手2人についてゾンビたばこ関与疑惑が指摘されていると報じた模様。ただし、記事本文で久保、清水両選手が実名で断定されたことは、この時点で確認できない。
久保は今季、右足の負傷から復帰して7月に一軍合流した外野手。清水は2022年ドラフト4位の捕手で、9月23日に今季初昇格した翌日の巨人戦で右手を骨折し、登録を抹消されている。2人に戦力外を通告したという発表はこれまでのところ出ていない。
球団は小園、矢野ら4人の処分について「白か黒かと言えば白」とも説明しており、久保、清水の名前が並ぶかどうかは、捜査と球団調査の結果待ちだ。
(文/潮崎達至)