
1月5日に「コンプライアンスに抵触する行為が確認されたため、2026年1月4日付で、監督としての契約を合意解約することといたしました」と発表された、J1アビスパ福岡の金明輝(キン・ミョンヒ)監督。
コンプラ違反の詳細についてはこれまで明かされていなかったが、これを13日の「週刊文春 電子版」(文藝春秋)が詳細にスクープした。
記事によると、3件のパワハラ事案が弁護士による調査で確認されている。
1件目は、トップチームの練習に招集するユース選手の差配について、担当コーチは監督のオーダーに従って人選したにもかかわらず「人選がおかしい」と言い放ち、別のコーチに「こいつに何も仕事をさせるな」と要求。さらに、別のコーチたちにも「お前らは全員素人集団や」「もう何もするな、俺が1人でやる」などとも口にしたというもの。
2件目は、通訳スタッフに対し、外国人選手のケアや説得など、本来通訳の業務ではない仕事まで求め、これが達成されない場合に仕事が不十分であると激しく叱責。これをたびたび行い、ある時には10分以上説教された通訳が涙を流すこともあったという。
3件目は、塚原真也ヘッドコーチ(現・暫定監督)とコーナーキックの練習中に意見が食い違い口論に。監督は「なんで俺の意見を否定するんや」「イライラする。顔も見たくない。近寄るな」などと言い放ち、グラウンドを出てからクラブハウスまで100mほど歩いて移動する間も罵倒し続け号泣させたというもの。
金明輝氏は、サガン鳥栖監督時代の2021年に、選手に平手打ちなどの暴力を振るったほか、日常的に「死ね」「殺すぞ」などの暴言を吐いていたことが明らかになり監督を辞任。その後、懲罰としてJリーグの監督に必要なS級ライセンスを剥奪され、A級ライセンスへの「降級処分」を受けた。
2023年に町田ゼルビアのヘッドコーチに就任し、日本サッカー協会(JFA)の研修プログラムなどを受講して2024年にS級を再取得したうえで、アビスパ福岡の監督に就任していた。
今回、再びパワハラが発覚したことで、再度のS級ライセンス剥奪の危機に瀕している。
(文/樋口健太郎)