「週刊文春」(文藝春秋)の報道により、過去に複数回、通信機器(スマートフォン)を調整ルームに持ち込み通信を行っていたことが発覚。騎乗停止処分が下された直後の10日にJRAに引退届を提出した藤田菜七子騎手。
報道だけをみると、藤田騎手が自身の過ちを隠匿していたような印象を受けるところだったが、藤田騎手の師匠である根本康広調教師がその真相について明かした。
根本調教師は11日朝、「このたびは、このような事態になってお騒がせしてしまい、誠に申し訳ありません。」と報道陣の前で謝罪。
「菜七子は今、人前に出て話ができる精神状態ではありません。」と藤田騎手の現状について説明したうえで、「(昨年5月の)若手騎手6人のスマホの件の時、菜七子は以前に、そういう通信機器を使っていたことをJRAに自ら報告をしている。そして、その際に口頭で厳重注意を受けている」と明かした。
そして、「それが週刊誌の報道で、また処分を受ける形となってしまった。本人も納得がいかない部分があると思う」と今回のJRAの対応への不満を隠さなかった。
(文/豊田武志)