札幌ドームを運営する札幌市の第三セクター「株式会社札幌ドーム」は21日、札幌市内で定時株主総会を開き、最終(当期)損益が当初見込みの約3億円の2倍以上、過去最悪となる6億5100万円の赤字となった2024年3月期決算を報告した。
総会後に取材に応じた山川広行社長は、プロ野球・北海道日本ハムファイターズが北広島市へ本拠地を移転して以降の、思うようにいっていない経営について次のようにコメント。
「やろうとしたことが思うように進まなかった。平日開催は頭の痛いところ。広告と平日ナイターがなくなり収益を上げるのが難しい。平日にプロ野球をやれたらいいが、やらせてくれないのでね」
悪辣な条件で日本ハムから搾取を続け、条件緩和の要望に一切応じなかった末の事態にもかかわらず、相変わらずの他責思考。
平日にプロ野球を“やっていただける”ような提案をできていない自社をきちんと見つめる判断力すらも持ち合わせていないようでは先が思いやられる。
札幌ドームは来期も、赤字を縮小するどころか、さらなる拡大に陥る可能性も十分ありそうだ。
(文/二宮誠司)