昨年10~12月期の連続ドラマ『セクシー田中さん』(日本テレビ系)の原作者で、漫画家の芦原妃名子さんが1月29日に急逝したことについて、漫画の発行元であり、映像化においても芦原さんの窓口となってきた小学館が2月6日、社員向けの説明会を開催したものの、「社外に発信する予定はない」とのスタンスを示した。
小学館は、社外に発信を行わない理由を「芦原先生が、悩まれて発信したXを、〈攻撃するつもりはなかった〉という一文とともに削除されたことを鑑み、故人の遺志にそぐわないと思うから」としている。
これには、数多くの漫画家や小説家など創作活動を行っている著名人たちが、一様に「ありえない」とのスタンスを表明している。
また、これをきっかけに、小学館の不誠実な対応を告発する投稿がSNSでは相次いでいる。
ある漫画家は、小学館でデビューし、後に集英社に移籍。集英社のやり方を味わった結果、小学館のスタンスがいかに作家を大事にしていなかったかを痛感したという。
ほかにも、某アカウントでは、“勘亭流”と呼ばれる、歌舞伎の外題や看板などに用いる太くうねりのある様式化された書き文字の教室の紹介における、小学館のめちゃくちゃな対応を指摘。
2月1日発売の「女性セブン」(小学館)で、教室に通う人物のコメントが名前付きで掲載されているものの、そんな名前の人物が教室に通っていないどころか、そもそも同誌にコメントを寄せた人が誰もいないのが実情なのだという。
架空コメントを作文している点について、校正の段階で何度も指摘したにもかかわらず、同誌はそのまま掲載に踏み切ったのだという。
(文/永野正道)