TBS、稲垣吾郎の逮捕時に「メンバー」呼びした経緯説明も、かなり苦しい言い分 整合性とれぬ山口達也のケースには触れず | The Audience
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TBS、稲垣吾郎の逮捕時に「メンバー」呼びした経緯説明も、かなり苦しい言い分 整合性とれぬ山口達也のケースには触れず

TBS、稲垣吾郎の逮捕時に「メンバー」呼びした経緯説明も、かなり苦しい言い分 整合性とれぬ山口達也のケースには触れず
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 TBSが26日、公式サイトに「旧ジャニーズ事務所問題に関する特別調査委員会による報告書」と題した44ページにわたる文書を掲載。

 また、同日の早朝5時40分から同局のテレビ番組『TBSレビュー』(関東ローカル)にて35分間、細々と調査報告と検証を行い、放送したという既成事実、アリバイ作りに勤しんだ。
 
 「アイドルグループA氏の事件~『Aメンバー』との呼称で報道した経緯~」というテーマでは、氏名を伏せていたものの、2001年8月24日に旧ジャニーズ事務所のアイドルグループメンバーが乗用車を違法駐車し、警察官から免許の提示を求められたが、無視して車を発進させ、女性巡査に軽いケガを負わせた事件が発生という内容から、Aさん=当時SMAPのメンバーだった稲垣吾郎さんであることは自明。
 
 稲垣さんは道路交通法違反や公務執行妨害で逮捕され送検。2日後に釈放され、その後、同年9月21日に起訴猶予となった。
 
 TBSは逮捕直後は「稲垣吾郎容疑者」との呼称を使いながら、釈放後には「稲垣メンバー」との呼称を使用。
 
 報告書では呼称変更の経緯について、当時の警視庁キャップの証言として「A氏の釈放後、社会部デスクと電話で協議し、最終的にはデスクが『Aメンバー』との呼称で報じることを決めた。釈放後に報じる場合は肩書きで報じるのが原則となっているが、A氏の場合、適当な肩書きが見つからず、だからといって『容疑者』や『さん』で報じるのも違和感があったのでメンバーという肩書きで報じることになった」と伝えている。
 
 そのうえで、「容疑者」と呼ぶか、否かは、慎重に運用されるべきである。とりわけ、本件は、勾留請求が却下された事件で、重大性、悪質性は薄いと考えられ、「容疑者」との呼称を採用しないとの判断は妥当性を欠くとは言えない。「メンバー」という呼称が、ジャニーズ事務所への特別な配慮が原因だったとは考えられないと結論づけている。
 
 なお、2018年に発生した、より重大性、悪質性が高いと言える、当時TOKIOのメンバーだった山口達也さんが強制わいせつ容疑で書類送検された際にも「山口達也容疑者」ではなく「山口達也メンバー」と呼んでいた件については一切触れていない。
 
 わざわざ2度目の旧ジャニーズ事務所をめぐる検証番組を報じたこと自体は評価できるが、そもそも特別調査委員会はTBSの役員4人と外部弁護士2人で構成されており、「SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)と利害関係のない役員」と強調しているものの、いわゆる「第三者委員会」ではなく、身内の機関に過ぎない。
 
 もとより期待できるはずもなかったが、想像通り、いや想像以上にお粗末な調査報告だった。
 
(文/等々力おさむ)
 
 ~ライター略歴~
 山梨県出身
 かつては某俳優の付き人を務めていた
 現在は芸能ネタを中心にライターとして活動中