10月中旬に、「ジャニーズ性加害問題当事者の会」に所属していた40代後半の男性が、誹謗中傷と旧ジャニーズ事務所(現・SMILE-UP.)の数ヶ月にわたる対応遅滞により自ら命を絶っていた。
そう報じられたのは今月14日早朝のこと。間もなく1週間が経過するが、いまだにSMILE-UP.公式サイトのTOPや「お知らせ」欄には、誹謗中傷を防止するための明確な通知はない。
なぜか、被害者が閲覧する「被害補償特設サイト」にだけ、「SNSなどを通じて被害にあわれた方やご家族等に対する誹謗中傷が行われております。そのような不当な行為は絶対に止めていただきますよう切にお願い申し上げます」との文言が追加されたのみ。
そんな不誠実極まりないSMILE-UP.だが、社長を務める東山紀之さん自ら、不誠実かつ不可解な対応をとっている疑いが強まってきた。
20日に「週刊女性PRIME」(主婦と生活社)が報じたところによると、補償申請フォームから性被害を報告し11月中旬に都内法律事務所でヒアリングを受けた方は、「希望する方には東山自身が直接対話し謝罪する」という事前の話に基づき、これを希望したところ、対応にあたった弁護士から「もともとは東山さんが担当されていたけれど、新会社の社長を辞退されたことなどもあって事務局の方が対応することになった」との説明を受け、事実上、東山さんの直接謝罪を拒否されたという。
自ら宣言しておきながら、直接謝罪を行わないことももちろんだが、その理由・経緯が「新会社の社長を辞退されたことなどもあって」とはどういう理屈なのだろうか。
新会社の社長を辞退したことで、被害者の補償・救済のためのSMILE-UP.の業務に専念できるようになっていくはずではないか。
自身の舞台やらディナーショーなどを優先している場合ではないし、「12月あるいは年明けになるかもしれないが、必ず会って謝罪させていただきます」と伝えることもできるであろう。
それをしない時点で、SMILE-UP.がいかに不誠実か、推して知るべしである。
(文/大野ルナ)