そもそも、同業者というだけで関わりがほとんどないなら、何も言わなければ良かったのだが――。
ロックバンド「くるり」のボーカル・岸田繁さんが、19日深夜に脳幹出血で急逝していたと24日に公表されたロックバンド「BUCK-TICK」のボーカル・櫻井敦司さんへの追悼メッセージをめぐり炎上している。
岸田さんは24日、自身のX(旧Twitter)で櫻井さんの急逝について「直接の面識はありませんでしたが、先輩ミュージシャン数名に連れて行かれたとある飲み会に一瞬来られ、さっと全員分の会計をして颯爽と帰られたことがありました。ご馳走様でした。そんなに掘り下げて聴いていたわけではありませんでしたが、好きな曲が数曲ありました。なんとなく応援していたバンドのシンガーでした。ご冥福をお祈りします」と投稿。
これに対し「ほぼ無関係者のくせに、失礼な追悼文なんて寄せるな」「なんとなく応援してて、なんとなく追悼しましたってか。岸田って名前の有名人はクソメガネばっかりだな」「そんなに掘り下げてなかったのに、亡くなったときだけ掘り下げようとしないでください。不愉快です」など、怒りの声が殺到し炎上。
もはや謝罪だけしておくべきところを、岸田さんは25日、「誤解を招くと嫌なので」として24日の投稿を引用し、「ご家族の方々やバンドのメンバースタッフご友人の皆さまのことは勿論、長く応援されてきたファンの方々のことを思うとただただ胸が痛みます。一度ちゃんとお会いしてお話ししてみたかった人なので。同業後輩として、哀悼の意を表します」と釈明。
一発目の追悼が大いに失礼だったこともあり、「余計な言い訳をしているだけ」「ちっとも反省してないだろ」「もう喋るな」と、炎上は収まらず。
すると、岸田さんは25日夜にまたもXを更新。「私言葉がおかしいんかな?よく分かりませんが、なんかすみません」と、問題点を理解できていない様子で謝罪。「お悔やみの報を見るとただただ悲しい気持ちになります。憧れ、というよりは畏怖の念に近いものを持っていた方だったので。近い人のそれは勿論のこと、遠い人でも私は私なりに心を痛めることもあります。ただそれだけです」と綴った。
当然ながら、この投稿も顰蹙(ひんしゅく)を集めている。
(文/吉良栄蔵)