ジャニーズ事務所が12日、創業者で元社長・ジャニー喜多川さんによる性加害問題で副社長を引責辞任した白波瀬傑さんの嘱託社員としての契約について「15日をもって終了する」と明かした。
白波瀬さんは1975年にジャニーズ事務所へ入社。1982年から広報、メディア対応を主導してきた。ジャニーさん、メリー喜多川元副社長の元側近で性加害問題の放置、隠蔽に協力していた疑いが強く「ジャニーズを最も知る男」と称されている。
3度目の会見でも「すでに退職済み」を理由に、白波瀬さんを雲隠れさせるのがジャニーズの狙いではないかとの指摘が出ている。
一方で、同事務所の前社長で現代表取締役・藤島ジュリー景子さんについては、今後も影響力を維持する可能性が強まってきた。
12日発売の「週刊文春」（文藝春秋）がこう報じている。
「今後発表予定の新会社の取締役リストを入手。そこにはジュリー派の面々がずらりと並んでいた」
そして「ナンバー3の専務に原藤一輝氏、常務に天野由美子氏、マネージメント本部長に山下賢一氏、宣伝部長に都志（ずし）修平氏が就く予定です。都志氏以外は、現ジャニーズ事務所の取締役と同じ顔触れ。これではジュリー体制と言わざるを得ない」というジャニーズ事務所関係者の声もあった。
都志修平さんは、退所したSMAP元メンバーで「新しい地図」として活動する、稲垣吾郎さん、草彅剛さん、香取慎吾さんの起用についてテレビ局に圧力をかけた張本人で、「ジュリー氏の犬」とも揶揄されるほどジュリーさんの側近中の側近だ。
ジャニーズが抱える性加害、圧力といった問題の全容解明に必要な白波瀬さんをひたすらに隠し、一方ではジュリー体制を強固に維持する布陣を敷く。
このままでは、ジャニーズ事務所が新設するエージェント会社は、これまでと何ら変わらない組織となるに違いない。
（文／福田優太郎）