1年前のジャパンカップ(G1)4着後、左前脚の歩様が乱れて2月のサウジアラビア遠征を見送り、牧場で調整中だったデアリングタクトが電撃引退。
先週の白毛のアイドルホース・ソダシに続いて、ターフを沸かせた名牝が現役を退くことになった。
6日、ノルマンディーサラブレッドレーシングが発表。今後は岡田スタッド(北海道新ひだか町)で繁殖入りするという。
デアリングタクトは、2020年に道悪で行われた桜花賞(G1)を皮切りに、オークス(G1)、秋華賞(G1)をいずれも圧倒的パフォーマンスで制覇。牝馬三冠に輝き、同年のJRA賞最優秀3歳牝馬に選出された。
秋華賞を最後に勝利からは遠ざかり、通算で13戦5勝という成績だったが、デビュー戦と2戦目以外はG1を9戦、G2を2戦と、常にトップレベルのライバルを相手にしながら、安定した成績を残し続け、6着が最低着順と馬主ら関係者孝行だった。
これからは、その産駒に、親子2代での三冠制覇などの夢が託される。
(文/豊田武志)