6日、中京競馬場で行われたチャンピオンズカップ(G1)は、戸崎圭太騎手が騎乗した4番人気のチュウワウィザードが勝利。これが同馬にとってのG13勝目となるとともに、中央競馬でのG1初制覇となった。
一方で、昨年の同レース覇者で2連覇を目指し単勝1.4倍の圧倒的人気に推されたクリソベリル(川田将雅騎手)は、好位でレースを進めるも直線で伸びを欠き4着に沈んだ。
海外初挑戦となった今年のサウジカップ(G1)で初黒星を喫していたものの、以降も帝王賞とJBCクラシックとG1を連勝し、ここまで国内では8戦8勝、うちG1でも4勝と無敵を誇っていただけに、まさかの馬券圏外での敗戦となった。
新記録樹立はならなかった
2020年の秋~冬のG1はここまで、グランアレグリア、デアリングタクト、コントレイル、アーモンドアイ、ラッキーライラック、グランアレグリア、アーモンドアイの順番で7レース連続1番人気馬が勝利し続けている状況だったが、これで新記録樹立はならなかった。
ちなみに、7レース連続での1番人気馬G1勝利は、34年前に1度だけある。
1985年の菊花賞でミホシンザン、マイルチャンピオンシップはニホンピロウイナー、ジャパンカップをシンボリルドルフ、阪神3歳ステークスはカツラギハイデン、朝日杯3歳ステークスではダイシンフブキ、有馬記念をシンボリルドルフ、翌年最初のG1桜花賞をメジロラモーヌと続いたのだ。
このときは続く皐月賞で1番人気に推されたダイシンフブキが7着に沈み、後にレース中に骨折していたことが判明。勝ったのは5番人気のダイナコスモスだった。
とは言え、この皐月賞でのダイシンフブキのオッズは1番人気ながら3.3倍。今日行われたチャンピオンズカップでは1番人気のクリソベリルは1.4倍。
もはや1番人気馬によるG1連勝記録の更新は間違いなしとさえ思われていたが……。
敗因はクリソベリルや騎乗した川田騎手の不調によるもので、ひとまずクリソベリルが無事との知らせが早く届くことを今は切に願いたい。
(文/豊田武志)