9月いっぱいでジャニーズ事務所を退所することが決まっている、キンプリことKing&Princeの元メンバー・岸優太さん。
岸さんは25日から全国公開となった初主演映画『Gメン』(配給:東映、監督:瑠東東一郎さん)のプロモーションを十分に行うため、5月にキンプリから脱退しつつも同事務所にとどまっている。
云わば職責を果たすため懸命に動いているのだが……。
■『Gメン』告知をめぐる不遇
『Gメン』の製作には、ジャニーズ事務所社長の藤島ジュリーK.さんも名を連ねており、SixTONESの森本慎太郎さんも主要キャストとして共演。当然ながら、ジャニーズ事務所は公式SNSで告知を行っている。
しかし、ジャニーズ事務所のSNSが綴ったのは「Shintaro Morimoto of #SixTONES with actor Yuta Kishi at a promotional event for their upcoming movie "G-MEN!(#SixTONESの森本慎太郎と俳優の岸優太が映画『Gメン』のプロモーションイベントに出席)」と、主演がまるで森本さんであるかのような内容だった。
さらに、岸さんは24日未明に、キンプリの永瀬廉さんがパーソナリティを務めるラジオ番組『King & Prince 永瀬廉のRadio GARDEN』、通称『庭ラジ』に、同じくキンプリの高橋海人さんとともにサプライズ出演。
ところが、ここでも岸さんは『Gメン』の告知を一切させてもらえなかった。ジャニーズ事務所の意向が反映されていたであろうことは想像に難くない。
大手芸能事務所の、何ともバカげた文化・体質がひしひしと感じられる岸さんの不遇だった。
■三浦春馬さん『天外者』とアミューズ
同様のケースは、2020年7月に急逝した三浦春馬さんのときにも見られた。
三浦さんは、海外での活躍を見越して所属事務所アミューズから独立しようとしていたと複数のメディアで伝えられている。独立の動きにより、アミューズから様々な圧力を受けていたのではないかとも見られている。
その最たる例として、三浦さんの最後の主演映画、2020年12月に全国公開となった『天外者』(配給:ギグリーボックス、監督:田中光敏さん)が挙げられる。
『天外者』は、そもそもアミューズが協賛などをしておらず、三浦さんの急逝後、一時はお蔵入りの危機に陥っていた。どうにか12月の公開に漕ぎ着けたものの、それまでにアミューズの後押しはなく、公開日が決まったあとも協力姿勢を見せるどころか、大泉洋さん主演、福山雅治さんが主題歌を務めるなどアミューズ色の濃い映画『新解釈・三國志』(配給:東宝、監督:福田雄一さん)を『天外者』と同日公開するという徹底ぶりだった。
(文/窪田翔吾)