日本中央競馬会(JRA)が9日、吉田隼人騎手(美浦・フリー)が、4日の阪神競馬12R騎乗後、調整ルームの備品を損壊したと発表。
吉田騎手は宝塚記念(G1)が行われる24~25日の2日間、騎乗停止処分が科せられた。
備品損壊が発覚したのは4日の17時過ぎ。洗面台の戸棚、テレビのリモコン、ゴミ箱が、通常使用の範囲では起こりえない壊れ方をしているのが見つかり、後日、吉田騎手へヒアリングをしたところ事実を認めたという。
JRA発表によると、吉田騎手は「自身の騎乗を含めたさまざまな不満、いら立ちが抑え切れなかった」などと話したという。
「吉田隼人騎手は、2015年の有馬記念でゴールドアクターに騎乗しG1初制覇。
白毛のアイドルホース・ソダシにはデビュー戦から跨り、阪神JF、桜花賞、ヴィクトリアマイルとコンビでG1を3勝。昨年のマイルCS(3着)まで実に14戦連続で手綱を取っていたんですが、今年のヴィクトリアマイルではD・レーン騎手への乗り替わりを食らい、安田記念でもコンビ復活とはならず、陣営が鞍上に選んだのは川田将雅騎手でした。
昨年のマイルCSまでに、目に見える騎乗ミスなどはなかったように思いますから、本人としては忸怩たる思いがあったんでしょう。
だからと言って、物にあたるのは許されることではありませんが、2014年に親密な関係にあった女性との揉め事の末に暴行をはたらき、裁判で罰金刑を受けたほか1ヶ月間の騎乗停止処分を受けたときに比べればまだマシという見方もあります」(スポーツコメンテーター)
吉田騎手には、十分に反省し宝塚記念週の騎乗停止を乗り越え、夏競馬でスッキリした気持ちで快騎乗を連発してくれることに期待したい。
(文/豊田武志)