元参院議員のガーシーこと東谷義和容疑者が4日、滞在先のアラブ首長国連邦（UAE）から帰国。成田空港で待ち構えていた警視庁の捜査員に任意同行を求められ、その後、逮捕された。
任意の事情聴取に応じず、参院議員を除名されたところで逮捕状をとられ、旅券返納命令に国際手配…殺人や強盗などの凶悪犯同然の扱いを受けた東谷さん。
一部のファンを除けば、東谷さんは「著名人の真偽不明な暴露を繰り返してお金を稼ぎ、議員になっても何もしなかったイタい人」といったところだろう。
しかし、現在、大問題となり一向に収束の気配を見せていないジャニーズ事務所の創業者で先代社長・ジャニー喜多川さんによる性加害問題の火付け役は東谷さんが担ったと言っても過言ではない側面がある。
元ジャニーズJr.の岡本カウアンさんらが英BBCのドキュメンタリー番組に出演し、その後、カウアンさんが日本外国特派員協会で記者会見を開き、ジャニー喜多川さんによる性加害を詳らかにしていったことで今日の状況があるワケだが、英BBCが動くに至ったのは東谷さんの功績が大きいのではないかと言われているのだ。
英BBCのドキュメンタリーが放送されたのは今年3月初頭のこと、ここから遡ること4ヶ月前、昨年11月にカウアンさんと東谷さんは生配信でコラボ。このとき、カウアンさんはジャニー喜多川さんによる性加害について詳しく告発していた。
この動画が、英BBCが放送に踏み切るにあたって大きく寄与した可能性が十分あるというワケだ。
ジャニーズの性加害問題は、ようやく動き始めたばかり。今後、ジャニーズがどこまで膿を出し切れるかが焦点となってくるが、実はジャニーズにはジャニー喜多川さん以外にも加害者がいた可能性が指摘されている。
昨年末、東谷さんの動画に登場したのは、こちらも英BBCのドキュメンタリーに出演しジャニー喜多川さんの性加害について明かした元ジャニーズJr.の吉岡廉さん。
吉岡さんは、今やジャニーズを代表する人気アイドルグループとなった「なにわ男子」の大西流星さんが性加害者であると告発。自身やまだ小中学生だったジャニーズJr.の子たちが被害に遭ったと語っていた。
また、この告発にやはり元ジャニーズJr.の守屋周斗さんがツイッターで「僕も被害者の1人です」「被害者はれんぴ（＝吉岡さん）、僕だけではなく、当時小学生だった方もおられます」と証言している。
一部では「小学生時代からボクシングをやっていて、全国2位にもなっている吉岡廉が被害を受けるはずがない」という声もあるが、腕力や体力で上回っていれば性被害を防げるというものでもない。
東谷さんの捜査とともに、ジャニーズ性加害問題が今後どんな展開をみせるのか重要な局面を迎えている。
（文／福田優太郎）